【報告】中野区社協・居場所情報交換会にて「まざるテラス×古民家80」の活動報告!4月以降に夢ふくらまそう



中野区社会福祉協議会さんが開催してくださった「鷺宮圏域居場所情報交換会(2/25)」にて、「まざるテラス×古民家80」の活動報告をさせていただきました。

その内容を、ここに共有いたします。4月からの活動予定も含みますので、ご一読いただけたら幸いです。

 

ちなみに「古民家80」とは、まざるテラスを手伝ってくださるMさんご夫妻が数年前から開放を目指していた居場所の名称です✨

(私も最近知り「え!すでに名称も決めてたんですか!」名称にはまだ揺れがあるそうです😎)



「長く活動されている先輩たちもいる前で、居場所づくりの歴史も浅く、若輩者の自分ですが……」

最初に、まざるテラスを始めようと思った背景とその目的をお話しました。

仕事人間だった自分、出産後はすぐ仕事と思っていたが、産まれたら可愛くてそばを離れたくなくなったこと。

しかし、核家族化/地域のつながり減少/共働き増加と少子化等もあってか、現代の日本で子育てに向き合うしんどさもヒシヒシ体感したこと……



今でも、子育て支援で対策必要な4項目はこれ↑だと思っています。



2017年6月から不定期イベントで場を開放していた「まざるテラス」。

「古民家80」の夢を抱えていたMさんと知り合ったのが、去年2018年の中野区社協さん主催・居場所情報交換会。

会での出会いから異世代による場の共同運営につながった点が興味深いとのことで、今回、活動報告させていただくことになりました。



同じ子育て世代ばかりで集うと、同調圧力や気遣いが生まれてしまい、本当の意味での相談もしにくいように思う。違う世代の方や違う立場の方に、一時保育や親子の遊び場を手伝ってもらえたら嬉しい……」
そう話したところ、さっそく翌月開催した映画会に、Mさんが様子見に手伝いに来てくださったのです。この優しさと行動力、改めて、感謝しかありません。

「これからも手伝うよ」と言ってくださり、相談して1年の開催概要を決めました。

そして1年。どんな活動ができたか振り返ります……




一時預かり(一時保育)のお手伝い前提で相談したのに、1年で見ると、ほぼ利用なし!?

親子のあそびば無料開放も、イベントしてないと、ほぼ誰も来ない結果に!?

あわわ…… Mさんも「おかしい、保育を手伝ってと言われたのに、どういうことだろう??」疑心暗鬼になられていたと思います。

でも「今年は誰も来ませんでした……おしまい」

というわけではなくて、きちんとイベントをすれば人は来てくれます、少しずつ繋がりもできていました。



保育の課題に向き合う会や子育て相談会には他区からも多くの参加者、大人30人以上に子供たち。会と並行して一時保育も行いました。




毎回あたらしいメニューに挑戦しながらの、みんなで食事会。

お父さん・Mさんの旦那さん・中野区議の小宮山さん・「ファミコンあつまる」主催者さん等々、男の人がいると何となく場の空気が変わります。

異なる世代や立場がまざる良さ、確実にあります。



元々私は「子供と一緒にできる仕事づくり」をしたくて(一時預かりもそのひとつ)、知名度や仕事依頼の可能性を高めたい想いから、外部とつながる企画も行ってみました。



秋以降は、Mさんの「古民家80」の場も使わせていただきました。

Mさんとの出会いがなければ実現しなかった風景です。

……と、1年の活動をざっと振り返りましたが、「まざるテラス×古民家80」と異世代で運営して、良かったこと悪かったことを全体的にまとめてみます。

「イベントしないと誰も来ない」は、異世代共同に関係ないかもしれません……

「やりとり増加」。私自身はやりとりも好きで、Mさんが率直に気持ちを話してくださり考えを知ろうとしてくださるので苦に思ったことありませんが、世代や経験の違い等で受け取り方が異なる部分を埋めるために、コミュニケーションコスト・時間は多く必要です。

こうしたデメリットばかりで、「多世代がまざる場は、居心地も微妙でコミュニケーションも難しいんだね、おしまい」

というわけではなくて、




その場だけでなく平常時の、街中での「挨拶の増加」

私自身、街中での挨拶が格段に増えました。他の親子さんから「昨日Xさんに会ったよ〜」という声も聞きます。最も嬉しかったのは「親子は出歩いていないような夜に、商店街でバッタリと出会いお茶へ——悩み相談会した」という話です(詳細は割愛します)。

また、Mさんが高齢者会館や若宮いこいの家にいらっしゃることも大きいですが、親子向けに行ったイベントを「高齢者向けにもお願いできる?」という広がりも生まれました。高齢者施設やそのお祭りと親子がつながります。

そして何より、自分の話で恐縮ですが、運営している私たち自身の心の変化が一番大きな結果だったように感じています。

若宮いこいの家、銭湯は知っていましたが2Fに何があるか知りませんでした。Mさんと出会ったことで遊びに行き「この地域の高齢者の方たち楽しそう」とワクワクしました。

Mさんと時間を過ごして、色々な方を知って、「高齢者の方は優しくお手玉等で子供と遊んでくれる」なんていうのは勝手な幻想押し付けで、皆さんそれぞれの人生を歩んできたし歩んでいらっしゃるんだ、ということも改めて胸に刻みました。

Mさんの感じたこの1年についても聞きたく、お願いします!

<Mさんにマイクをパス>
<とても流暢で芯を掴んだトークでした……が、以下は記憶からの一部抜粋です💦>
まず驚いたのが、自分たちの時代の子育てとは、環境も考え方も全く異なっていることです。皆で子供を見合うのが普通だったのに今はそうではないんだなと。 
途中途中もうやめようかなと、しんどい時もありました。それでも今、続けてきて良かったと思っています。 
最初は「今どきのお母さんって何考えているんだろう?」と訝しむ気持ちもありましたが、会うたびに分かってきたり、分からないけど「今はそうなんだ」と感じたり、だんだん距離が近くなった気がしています。
街中での出会いや触れ合い、相談を受けたり……「この年齢になっても人に手を差し伸べることができるんだ」感動しました。「傾聴」を学びたい気持ちも湧いてきていて、色々起こることも貴重な勉強に感じています。
以下、Mさんと会話を交わす中で、脳内に浮かんだものを漫画に描いてみました。

<会の当日はうまく説明できませんでした申し訳ないです💦>




ピンクの髪の主人公が生まれてから死ぬまで。人物の構図は同じで、主人公の視点のみが移動していきます。

例えば、私が思春期だった頃は「母さんなんて全然私を知らない」と思っていましたし、私が仕事人間だった頃は「主婦ひまそ〜」と思っていました。

だけど、母の視点になってみて「眠い・寝てない」という過酷さを知りました。母の視点になってみて「どれだけ子供に時間を捧げたかと……!」「キャリアよりあなたの心身が心配」と思うだろう未来を感じました。

人生を視点の旅とするなら、実際にその視点に立たないと分からないことがあります。今の私は乳幼児の母の視点までしか分からず、漫画に描いたそれ以降の部分は、人の話を聞いた感覚や妄想です。

分からない視点が、たくさんある。居場所づくり=色々な人がまざること、一番大事なところは「(いつか自分も重なるかもしれない)色々な視点を知ること」だと、今は感じています。現代のお父さんの視点。おばあちゃんの視点。子供の視点。独身者の視点。



まざること、たぶん最初はしんどいです。

でも、「今の私には分からない、でもあるんだね」が増えていくことで、人々が優しくなる。地域の寛容さが高まる。それが支援になる。

とある心理学者の方も最近Twitterで「支援は知ること」と呟かれていました。

ここにいらっしゃる、同じく居場所づくりをされている皆さんに、場に参加してくださった方からいただいた嬉しい感想を共有します。



地域に居場所があって、触れ合いが生まれることで、「この地域を大切にしよう」「私もそうしたい」そういう人がきっと増えます。

人手の問題、運営資金の問題、広報の問題、色々あって居場所を運営するだけで疲弊しかけて閉じこもりたくなるとき、分かります。そんなときこそ、横でつながっていけたら、地域全体が楽しい場所になるように感じています。


最後に。

実は現在のまざるテラスが賃貸物件なのもあり、私自身が子供の進学で移住検討していることもあり、何より、Mさんの「古民家80」が本当にすてきな場所で「本当はもっと開放していきたい」と元々の熱い想いあり、

2019年4月から、多世代のまざる居場所「古民家80」を軸に、新たに活動を始めていきます。

2019年4月中旬か5月頭に「こんな居場所が欲しいな」皆で夢をふくらませる、スタートアップ会議を行いたいと考えています。

夢を持ってきてくださる方、「古民家80」を覗いてみたい方、一緒に居場所づくりしたい方、大募集しています。




私は、新しい企画を立ち上げるとき、Mさんや周囲に「手伝ってほしい」とお願いするとき、商店街の方々に相談を持ちかけるとき、いつも「世界をノックしてみる」ような気持ちでいます。「世界をノックして、世界は応えてくれるかな」……

これからも皆さんと一緒に、世界をノックしていきたいです。



ご清聴、ありがとうございました。

居場所情報交換会、心にあたたかいものを持っている方たちの集まり、どの活動の話も興味深く、貴重な機会に感謝いたします。

「多世代でまざりたい」ながらも現状は親子中心なまざるテラスに、新しい風を運んでくださるMさんはもちろん、中野区社会福祉協議会の皆さん、Mさんご主人、若宮いこいの家の皆さん、まざるテラスに来てくださる皆さん/応援してくださる皆さん、いつもありがとうございます(^^*)

<おまけ>
社協さんがまとめてくださっている「地域の居場所情報一覧」内に、40年続く「朗読の会」。

なんと紙芝居の出張活動が可能とか……!? 他にも、例えば「しらさぎふれあい助産院」さんのお話会も出張可能だったり、場のレンタルが可能な居場所もあったり。

社協さんに「一覧に、出張可/場の利用可など書いてあったら、横つながりが生まれやすい気がします!」つい仕事を増やすリクエストをしてしまいました……(^^*) m(_ _)m

<関連リンク>
◆中野区社会福祉協議会:まちなかサロン一覧https://www.nakanoshakyo.com/service/salon/

◆今回の「まざるテラス×古民家80」活動報告の資料をPDFで見たい方はこちら:https://drive.google.com/open?id=1s2v4HuWGOIOK2tnAvGrC5mFsL8lehUx0

しまった、アップが1日遅かったです……パブコメに間に合わず……orz

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